薬用リップクリーム

この気持ち渇いてしまうまえに

今さらながら「ピンクとグレー」を読んだ


加藤シゲアキさん、処女作の映画化、映画原作者デビュー、本当におめでとうございます。いちファンとして、とてもとてもとてもとっても!嬉しかったです。舞い上がって空も飛べてしまうんじゃ?ってぐらい。ここ最近でいちばん嬉しかった、本当に。
主演を務める中島ゆうとりんもおめでとう!


このブログでは初めて言うけど、私はNEWS加藤シゲアキさんの『担当*1』である。シゲ担。とっても略しやすい。
シゲ担なのに「ピンクとグレー」は今までちゃんと読んだことが無かった(ちなみに2作目は読了して、3作目は未購入というカスヲタぶり)。買ったときに最初だけ読んであっさり脱落してしまった。ただ単に単行本に慣れてなかったのもあるのかもしれない。言い訳ですけど。そして私が読まずに放置している間に「ピンクとグレー(略称ピングレ)」は文庫化し、さらには漫画化もされている。映画化にともなって、これから読もうとする人が手を出しやすい環境がすでに整っていて単純に驚く。それがアイドルで、ジャニーズで、自分の担当であることにも驚く。


単行本を読んでいないくせに文庫版はちゃっかり買っていたので「さすがに読まなきゃ」と焦り、1日でさくっと読んだ。ゆるめに読書感想文を書いていこうと思う。



ピングレを「シゲっぽい」と言う人をたくさん見たけど、私は何故かあまり作者とストーリーを重ね合わせることは無かった。映画化決まった後に読んだというのもあるかもしれない。もちろん、物語の舞台となっている渋谷は作者(以下しげあき)が学生時代に過ごした土地であるし、主人公『りばちゃん』の設定にしげあきと重なる部分はいくつもあるけど、それでもちゃんと架空のものと割り切ることができた。そしてりばちゃんの親友『ごっち』もしげあきと重なっている気がした。だけどそれは、私みたいなファンがあまり知らない、ファンに見せたことのないしげあきなのかなとも感じた。フィクションを通して、今まで表にしてこなかったものを少しだけ教えてもらったような気になった。
過去のインタビューで彼は「2人とも僕がモデル」と言っていたらしい(このインタビューあとで探そ)が、確かにそうなのかもと思った。
それとずっと淋しかった。最初から最後まで。
ピングレに出てくる人はみんなどこかに「淋しさ」を持っていた。この「淋しさ」に私はしげあきの『Myojo 一万字インタビュー』を思い出した。

まだ私が彼の担当になる前、茶の間ファン時代*2に発売され、次号が出る前日にコンビニでギリギリ購入したのをよく覚えている。このインタビューでそれまで自分が持っていたしげあきのイメージは大きく変わったし、読むと毎回泣いてしまうのであまり読まないようにしている。
平均的な一万字インタビュー(という表現も正しいのか不明だけど)って、『色々あったけど今を全力で頑張る!』みたいな感じでまとめられてる気がするんだけど、しげあきの回は時期も時期*3だったし、まだどこか悶々としていて、さみしくて、まだ何かから抜け出せてない風に思えた。薄暗いトンネルの中にいるような、そんな気がした。これからそのトンネルを抜け出すんだ!というような意気込みで終わっていた。
過去についてのエピソードも淋しい、というかもう悲しいものが多く(「一人っ子だから喧嘩の仕方が分からなくて喧嘩の練習をしていた」というのは衝撃だった)、
「なんでこんなに後味悪くて淋しい気持ちになるんだろう?」と思っていたらあの発表*4があったのですが。

そんな時期のしげあきが持っていたであろう薄暗さや、もともと持っていた淋しさが小説にも色濃く表れているなと思った。ゆるやかに、でも確実にバランスが崩れていく展開が不気味だった。 



先週ごろから原作者本人の口からピングレの映画化について、ラジオを中心に語られている。「基本的には事後報告」「原作とは別物」発言に気になるファンもいるかもしれない。私もまったく気にならない訳ではないけれど、小説も楽しめたのだから映画も楽しめるだろうという軽い気持ち(良い意味でね!)でいようと思う。なにより自担が初めて映画に関わる作品!今は「おめでとう」と「かっこいい」という感情の中にふわふわ浮いていたい。


しげあき、ほんとにおめでとう。
















*1:ジャニーズ用語。一番に応援してるジャニーズアイドルのことをいう。女子アイドルでいうと「推しメン」。

*2:しげあき『担』になったのは2012年だけど2009年春ごろから密かに応援してたのです

*3:2011年11月号にインタビュー掲載。インタビュー時は4人になることが既に決まってた時期とも考えられる

*4:メンバー2人の脱退発表